2008年02月16日

故郷、西武線

東京で育って、地方で住むと実家が東京という言い方は
できても、故郷が東京とは言いづらい。というのも、
地方から見た東京のイメージは都心部を指しているからで、
東京に家族で住んだことのある人なら、あれは一種の楼閣で
実態は郊外の住宅地で満員電車で都心部まで通勤といった
ことは、話では知っていたとしても実感できないと思うから。

で自分も故郷が東京とは思えないでいたけど、先週の
日経ビジネスで「西武再生、1000日の苦闘」を読んで
これだ、とピンときたわけです。

西武王国の総裁者だった堤義明氏の逮捕からの物語です。
自分も西武鉄道沿線に20年ほど住んで育ったから、あの時は
事件の真相を深く知らずでしたが、何か違和感を感じました。

西武の堤王国は、コクドに絡む案件で一部評判も悪かった
ようですが、自分にとっては物心ついたときから西武線と
ともに育ったので、ある種愛着があったのです。
西武ライオンズに関しても、友の会に入って10回以上は
西武球場へ野球も見に行きましたし、スーパーの西友も
よく利用していましたから。この沿線が一種の故郷であった
訳です。それで、地方や田舎の人の郷土愛とやらを
少し理解できました。

学生時代に地方から来て、東京の愚痴をこぼしているのを
見たら、さっさと実家に帰ったらいいのにと思っていましたが、
やっぱり、嫌だった人は買っています。笑。
今、思うと20歳くらいで東京での一人暮らしは、皆が楽しめる
訳ではないと理解も示せるわけですが、当時、実家組の
自分は冷たいものでした。

仕事で地方勤務をしてみると、これまたまわりが井の中の蛙に
見えてしまうというか、鼻につくことも度々。これは多少は
理解ができますが、というのも自分も東京しかいなかった時には
わからなかったことも多々あるので、だから他の世界を知らない
ということは偏狭になるのも必然かと。以前、東京人のことを
東京しか知らない東京蛸壺の「東京タコ」とのたまった知事が
いましたが言うほうも程度が知れていますが、事実でもあります。
但し、それはそっくりそのまま地方人にも当てはまります。
結局は人は自分のことしか考えないということでしょうか。
いい意味でも悪い意味でも。もちろん自分も同罪です。
だから、地方にいてその良さや不便さを享受しつつ、やっぱり
東京的感覚が抜け切れていない面があります。言葉も含めて。

それで、西武の話ですが、新しい社長の下、西武が再生しつつ
ある記事を読んで少し嬉しくなったのです。新型車両には
経理の女性社員が参加して、素人の目線で可愛い車両ができたり、
普通の会社としての意識改革が後藤高志氏ひとりの強烈な意思に
よって成し遂げられつつあるとのことです。

まだ、創業者との裁判争いが続いていて紛争の種がありますが、
球団も含め、復活してもらいたいと思っています。
また、品川のプリンスホテルを含む高輪・品川エリアも、実は
西武グループ最大の資産ですが、てこ入れを計っているとのこと。
大前研一氏によれば、まったく活用できていなかったから、
売るべきであるということで、処分するのかと思いきや
そうではないらしい。

自分は将来、西武鉄道沿線に住むかと言えば、それはないかもと
思っています。将来、住む土地は合理的に住みやすい街を
見つけたいと思っているし、東京だっていろいろな街があるから
別のところに住んだほうが面白そうだからです。

それに、一度は海外での生活をしたいので、候補地は世界から
見つけたほうがいいわけだし。当然、日本人だから日本が
住みやすいのでしょうが、日本しか知らなければ「日本タコ」
な訳です。ただ他の世界を知ればいいという訳ではありませんが、
同じ一生ですから、本人の好みで決めたらいいわけでしょう。

それでも、良いも悪いも「故郷は変えられない」ということです。
人間理解の第一歩です。

posted by 金時 at 17:19| マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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