2005年07月23日

人民元の切り上げ

中国が人民元を2%切り上げました。人民元は米ドルに固定されていたので、対象は米ドルですが世界通貨に対して切り上がったこととほぼ同じことになります。
人民元の切り上げは規定路線でしたので、短期のマーケット参加者でもない限りはいつ実施するかということは、あまり関係ないと思っていました。一種のサプライズ作戦をとると予想されていましたが、そのとおりでした。市場の予想では9月に胡錦涛国家主席が米国を訪問する前の8月もしくは9月と言われていましたが、中国としては外圧に屈して切り上げたというのでは国内的にも説明がつかないので、共産党幹部が一存で時期を決めたことになります。

今回の決定で注目される点は富士通総研の朱炎氏によると
@ユーロや円も含む複数の通貨対象に相場を連動させる「通貨バスケット制」の導入
A変動幅を一定の範囲に抑える管理フロート制への移行
B人民元レートを上下0.3%の幅で変動させ、変動幅を今後も拡大
ということになります。
長期的には、ドル、円、ユーロに続き、人民元は第4の国際通貨に成長していくとともに、今回の切り上げが国際通貨4極化の始まりになるとのこと。

切り上げ要因は米国や世界市場からの圧力ですが、中国国内の経済の維持安定がより重要であり、難しい舵取りであったと予想されます。何せ今の中国は9%以上の経済成長を続けても雇用を吸収しきれていないことと併せて、沿岸部と内陸部の経済格差は先進国と貧困国並の差になっており、その辺のバランスをとることは大変なことだからです。日本とは違った意味で世界の大国であるわけです。最近は中国悲観論が渦巻いていましたが、あまりにそれ一色だったので直感的に行き過ぎているなと思っていました。大きな国だし成長があまりにも急なので当然問題も噴出し続けますが、そうやって成長していくのだと思います。先進国を成人と考えると中国はまだ中学生くらいでしょう。未熟ですが体力もある訳です。少なくとも非行に走らないようにしておけば、またそんなに愚かだとは思いませんが、したたかな外交と共に成長しつづけていくのではないかと予想しています。

ちなみに、21日の夜に切り上げを知らずに低迷を続ける上海B株の最優良銘柄・振華港口を注文しましたが、暴落ではなく暴騰気味であえなく振り切られました。また、機会はあるでしょう。香港市場は堅調でしたが、低迷の上海、深セン市場も軒並み上昇していました。理解が浅いのでなんでこんなことでと驚きましたが、やはりマーケットは何でもニュースにしたがるのかなと思いました。
posted by 金時 at 20:13| 政治・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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